MEDx 操作マニュアル

北海道大学医歯学総合研究棟地下1階のMRI室にある, GE 製 MRI スキャナ Signa Lightning で 撮像した MRI 画像を,MEDx2003 というコンピュータに 転送して,画像構成などさまざまな操作を行う 手順を示したマニュアルです.操作は主に MEDx という ソフトウェアで行います. このマニュアルは,北海道大学大学院文学研究科 「魅力ある大学院教育イニシアティブ:人間の統合的理解」 での,fMRI を用いた研究の支援のために作成しました.

このマニュアルでは,説明のすぐ下に,関連する図を示しています.

0.作業一覧

MEDx2003 というコンピュータで行う操作の一覧を以下に示します. これらについて順に操作方法を解説します. UNIX のコマンドについて基礎的な知識があると理解しやすいところが ありますが,まったく知らなくても問題ありません.

  1. MEDx2003(コンピュータ)の立ち上げ
  2. ディレクトリの作成
  3. MEDx(ソフトウェア)の立ち上げ
  4. T1 解剖画像の構成と保存
  5. データの取得(FTP)
  6. EPI 画像を開く
  7. 体動チェック
  8. EPI 画像の保存(AVW フォーマット)
  9. データ圧縮と移動
  10. データのコピー
  11. MEDx2003 の終了

1.MEDx2003 の立ち上げ

MEDx2003 の電源を入れます.

start medx2003

しばらくすると,OS を選択する画面が現れます. デフォルトで Red Hat Linux (2.4.20-28.7) が選択されているはずです. このまま Enter キーを押します.あるいは,何もしないでいると, 選択されている OS が自動的に立ち上がります.

choose red hat linux

ログイン画面が現れます.

login window

自分が使用を許可されているアカウントを選択します. 文学部のアカウントは abe です(2007年3月現在). abe という名前の添えられているペンギンのアイコンを マウスで左クリックするか,ログインの欄に abe と入力して, Enter キーを押してください.

login name icon login name

パスワードの入力欄がウィンドウ下方に現れますので, パスワードを入力して Enter キーを押します.

login name

「ここからスタート」という名前のウィンドウが現れる かもしれません. このウィンドウは不要ですので,最小化するかあるいは 閉じて下さい.

start here window

2.ディレクトリの作成

画面下方に並んでいるアイコンの中から,ディスプレイの 形をしたアイコンをマウスで左クリックします. マウスのカーソルをアイコンに合わせると, 「GNOME用ターミナルエミュレータ」と表示されます.

GNOME terminal emulator

コマンドを入力するウィンドウが立ち上がります. 現在のディレクトリ(カレントディレクトリ)は, ユーザー(ここでは abe)のホームディレクトリです.

terminal emulator abe

ls というコマンドを打って Enter キーを 押してみてください. ホームディレクトリのすぐ下にあるディレクトリと ファイルが表示されます.ls は,指定されたディレクトリ あるいはファイルに関する情報を表示するコマンドで, list の略です.

ls at home directory

実験データを入れるディレクトリを作成します. 上の画面で, ホームディレクトリの下に,seminar というディレクトリが見えます. ここでは,この seminar ディレクトリの下に,実験への参加者ごとに ディレクトリを作ることにします. seminar ディレクトリに移動するために, 下図のように cd seminar(cd のあとにスペース)と 打って Enter キーを押してください. cd はディレクトリを移動する(カレントディレクトリを 変更する)コマンドで,change directory の略です.

cd seminar

seminar ディレクトリの下に,今回の実験の参加者のデータを 入れるディレクトリを作成します.ここでは,ディレクトリ名に 実験を実施する日(2007年3月23日とします)と参加者のイニシャル (ko とします)を用いて,070323ko というディレクトリを 作成することにします(下図). mkdir 070323ko(mkdir のあとにスペース)と 打って Enter キーを押してください. mkdir はディレクトリを作成するコマンドで,make directory の略です.

mkdir 070323ko

ls と打って Enter キーを押してみてください.作成された 070323ko という ディレクトリ名が表示されます.

ls at seminar

こういったディレクトリの他に,参加者に割り当てられる 参加者番号をディレクトリ名に用いてもいいでしょう. 万が一データが外部に流出したときのことを考慮して, 研究者および実験者以外の人が参加者個人を特定できてしまう ディレクトリ名は避けてください.

cd コマンドで 070323ko ディレクトリに移動します. cd 070323ko と入力します.

070323ko ディレクトリの下に,T1 画像を入れるディレクトリと, EPI 画像を入れるディレクトリを作成します.

T1 画像を入れるディレクトリ名は T1 とします. 下図のように,mkdir T1 と打って Enter キーを押してください.

mkdir T1

上向きの矢印キーを押してください.

up key

直前に入力した mkdir T1 という文字が表示されます. 上向きの矢印キーは,入力履歴を順にさかのぼって, 入力された文字列を表示します.

previous input

T1 を EPI1 と書き換えて Enter キーを押します.

mkdir EPI1

ls コマンドで,070323ko ディレクトリの内容を 表示させてください.次の図のように,T1 という ディレクトリと,EPI1 というディレクトリがあるはずです.

ls at 070323ko

このマニュアルでとりあげる実験では,実験セッションが ひとつしかありません.複数のセッションから構成される実験では, EPI2, EPI3, ... というように,セッションの数だけ EPI画像用のフォルダを作成してください.

3.MEDx(ソフトウェア)の立ち上げ

ディレクトリ作成のためのコマンドを入力した ウィンドウとは別に,新しいウィンドウを立ち上げます. 画面下方に並んでいるアイコンの中から,ディスプレイの 形をしたアイコンをマウスで左クリックします. マウスのカーソルをアイコンに合わせると, 「GNOME用ターミナルエミュレータ」と表示されます.

GNOME terminal emulator

次のように,新しいウィンドウが現れます.

new window

新しく現れたウィンドウで,medx と打って Enter キーを 押します.

type medx

MEDx の利用に関する規定が示されます.研究以外の目的 で MEDx を利用してはいけないという文面です. 我々は研究目的以外に MEDx を用いませんので, [Accept] ボタンを押します.

medx usage consent

MEDx の小さなウィンドウが現れます.

medx main

medx というコマンドを打ったウィンドウは, 下のような状態になっていて,MEDx を終了させるまで 何も入力できません.最小化しておいてください.

new window medx running

画像編集作業を行う,MEDx のフォルダを開きます. MEDx のウィンドウの " File " メニューから, " Mew Folder " を選択してください.

open medx new folder

次のような新しいフォルダが現れます.

medx new folder

4.T1 解剖画像の構成と保存

T1 画像は DICOM というファイルフォーマットで lx-mr というコンピュータ(MRI スキャナのシステム) に保存されています.lx-mr から MEDx2003 にデータを 送ります.それを MEDx で開いて,AVW(Analyze)という フォーマットで保存します. lx-mr からの T1 画像の転送方法については, GE Signa 操作マニュアルを見てください.

MEDx 作業フォルダの " Image " メニューから, Dicom → Receive... を選択してください.

select dicom receive

DSICOM Receive というウィンドウが現れます. Start DICOM Receiver というボタンを押します.

start dicom receiveer

ボタン右側の小さな四角形が黄色になります. ボタンに表示されている文字は「Stop DICOM Receiver」になります。 DICOM Receiver が起動していないと,lx-mr から T1 のデータを送ることができません.

start dicom receiver

MEDx 作業フォルダの " Image " メニューから, Dicom → DICOM Manager.. を選択してください.

select dicom manager

次のような DICOM Manager のウィンドウが現れます. lx-mr から T1 データを送ったら, ウィンドウ上部にある [Update DICOM Manager] ボタンを 押してください.

dicom manager window

Study のリストから,Study Date,Patient Name(MRI 撮像時に入力したもの), Patient ID(MRI 撮像時に入力したもの)を手がかりに, Study を選択します.Series リストから T1 を選び,Series リスト右側の [Open] ボタンを押します. Series Number は,MRI の操作画面に表示されているものと同じです. 下の図では,2007年2月7日に撮像した,L-070207ys という参加者 の T1 画像が選択されています. (このマニュアルでの参加者は 070323ko ですから, 本来なら Mar 23, 2007 L-070323ko という Study があり,それを 選択することになります.)

select T1 image

MEDx の作業フォルダに T1 イメージが開かれます.

opened T1 image

T1 イメージを AVW(Analyze)フォーマットで保存します. 作業フォルダの " Image " メニューから, " Save Image As... " を選択します.

save T1 image

Save Image As というウィンドウが現れます.

save T1 image

File Format が TIFF になっているので,このボタンを押 して AVW に変更します.

save T1 image

Directories に表示されるディレクトリをダブルクリックして, 参加者の T1 ディレクトリ (ここでは /home/abe/seminar/070323ko/T1/)に移動します. Save Image As ウィンドウ下方にある Selection: の 欄に,hdr という拡張子をつけた T1 イメージの ファイル名(ここでは T1.hdr)を入力し,[Save] ボタンを押します. これで img という拡張子のファイルも作成されます.

save T1 image

コマンドウィンドウで参加者の T1 ディレクトリに移動し, ls コマンドでこのディレクトリの内容を表示させてください. 下のように,ヘッダファイル(T1.hdr)とイメージファイル (T1.img)が作成されているはずです.

save T1 image

DICOM Manager を終了させます.DICOM Manager ウィンドウ 左下の [Exit DICOM Manager] ボタンを押してください.

exit DICOM Manager

DICOM Receiver を終了させます. [Stop DICOM Receiver] と表示されているボタンを押します.

stop dicom receiver

ボタン右側で黄色くなっていた四角が元に戻ります. ボタンの表示は [Start DICOM Manager」になります. 左下の [Exit Window] ボタンを押して, DICOM Receiver のウィンドウを閉じます.

start dicom receiveer

5.データの取得(FTP)

実験セッションで得られた EPI データは,EPI1 という フォルダに格納します.今いるディレクトリ(カレントディレクトリ) は 070323ko であるとします.このディレクトリの下に, T1 と EPI1 という2つのディレクトリがあります. cd コマンドで EPI1 フォルダに移動します. cd EPI1 と打って Enter キーを押してください. ディレクトリの階層をひとつあがるには,cd ..(cd のあとに スペース,つづいてピリオド2つ)と入力します.

new window medx running

実験セッションのデータは lx-mr という名前の コンピュータ(MRI スキャナのシステム)に入っています. このコンピュータからデータを持ってきます.

コンピュータ間でのデータの転送に ftp コマンドを用います. このコマンドは,指定されたリモートマシン(ここでは lx-mr)との 接続を確立して,ファイル転送プロトコルによるファイルの転送を 行います.ftp は file transfer protocol の略です. ftp lx-mr(ftp の後にスペース)と打って,Enter キーを押してください.

ftp lx-mr

ftp による接続には時間制限があります.ある一定時間 何も入力がなされないと,接続が切られてしまいます. 実験セッション終了の2分から3分前に ftp コマンドで リモートマシンとの接続を行うとよいでしょう.

lx-mr にログインする権利のあるユーザー名とパスワードを尋ねられます. これは,MRI スキャナのシステムにログインするときのユーザー名 およびパスワードと同じです.ユーザー名である signa を 打って Enter キーを押してください.続いて,教えられた パスワードを打って Enter キーを押してください. パスワードを入力するときには,画面にはその文字は表示されません. Use signa logged in. と表示されればログインに成功です. パスワードの入力ミスなどでログインに失敗したときは, ログインの手続きをやり直してください.

ftp login name

prompt と打って Enter キーを押してください. こうすると,Interactive mode が off になります. このモードが on になっていると,ファイル転送を 要求するたびに,そのファイルを転送するかどうかの確認 メッセージが現れます.これはわずらわしいので, モードを切っておきます.prompt コマンドは「トグル」 であり,もう一度 prompt と 入力すると Interactive mode が on になります. すなわち,prompt と入力するたびに,on と off が切り替わります.

interactive mode off

cd コマンドでディレクトリを移動します. cd /usr/g/bin と打って Enter キーを押してください. usr の前にスラッシュを忘れないように.ftp で 接続されているリモートマシン(lx-mr)で,現在のディレクトリ の下には usr というディレクトリはありません. スラッシュを忘れるとエラーになります.

cd bin

この /usr/g/bin ディレクトリには,EPI 画像の構成に用いられる いくつかのファイルが含まれています. それらのファイルには dat という拡張子がつけられていますので, この拡張子がついたファイルをすべて転送します. 単一のファイルの転送には get というコマンドが用いられますが, 複数のファイルの転送には mget というコマンドが用いられます.

実験セッションが終了したら,mget *.dat(mget の 後にスペース)と打って Enter キーを押します. 実際には,セッション終了の少し前に mget *.dat と打っておいて, セッションが終了したらただちに Enter キーを押すとよいでしょう. *.dat は拡張子が dat であるすべてのファイルという意味です.

dat ファイルは実験セッションごとに上書きされてゆきます. ひとつのセッションが終了したら,ただちに転送してください.

get dat files

dat ファイルの転送が終わると, 以下のように ftp> というプロンプトが表示され, 入力待ちの状態になります.

get dat files

画像を構成するもとになるデータは,実験セッション終了時に, /usr/g/mrraw というディレクトリの下に作成されます. 現在のディレクトリが /usr/g/bin であるとすると, mrraw ディレクトリに移動するために, cd ../mrraw と打って Enter キーを押します. ../ はディレクトリの階層をひとつ上がるという意味です. /usr/g/bin からディレクトリの階層をひとつ 上がると /usr/g/ です.その下には mrraw というディレクトリが ありますから,cd ../mrraw で,目的の mrraw ディレクトリに 移動できます.

cd mrrraw

ls コマンドで,mrraw ディレクトリの内容を表示させます.

ls at mrraw directory

一覧の下の方に,Pではじまるファイルが見えます. ここでは P03854.7 というファイルです. 作成日時(ここでは Mar 23)と時刻(ここでは 11:14) を見ると,これが現在の実験セッションで作成された ファイルであるかどうかがわかります.Pファイルは 実験セッション終了と同時に作成されます. 実験セッションが複数あるときには,Pファイルも複数作成 されますので,ファイル作成の日時を見て,どのセッションで 作成された Pファイルであるかを判断します.

P file

現在の実験セッションで作成された Pファイル (ここでは P03584.7)を転送します. get P03584.7(get の後にスペース)と打って Enter キーを押します.

get P file

Pファイルの転送には少し時間がかかります. 転送が終わると,ftp> というプロンプトが表示され, 入力待ちの状態になります.

P file transferred

bye と打って Enter キーを押してください. リモートマシン(lx-mr)との接続を解除します.

bye lx-mr

ls コマンドで,EPI1 ディレクトリの内容を確認します. ひとつの Pファイルといくつかの dat ファイルが転送されているはずです.

all files transferred

実験が複数のセッションから構成されるときには, EPI1,EPI2,EPI3,... というようにセッションの数だけ ディレクトリを用意し,各セッションで 構成された Pファイルと dat ファイルを,それぞれの セッションのディレクトリに転送します. 各セッションのディレクトリに移動してから ftp を実行すれば そのディレクトリにデータが転送されます. ftp の操作に慣れている人は,ftp コマンドを実行した後で, lcd コマンドによってローカルマシン(ここでは MEDx2003)の ディレクトリを変更してもよいでしょう.

6.EPI 画像を開く

MEDx の作業フォルダの " Image " メニューから, " Open Image... " を選びます.

open EPI images

Open Image というウィンドウが現れます.

open image window

Open Image ウィンドウの最上段には,ファイルフォーマットおよび それぞれのファイルフォーマットでのオプションを指定する ボタンが2つ並んでいます. File Format はデフォルトで Auto Detect Format に なっています.このボタンを押すと,下のように ファイルフォーマットの一覧が示されるので, ファイルフォーマットを " Epirecon " に変更します.

file format set to Epirecon

[Format Options] ボタンを押すと, 次のような Epirecon Properties というウィンドウが現れます.

Epirecon Properties Window

一番左側の列で,Filter を " Fermi " に変更し(Fermi という 文字左側のダイヤモンド型のマークをマウスで左クリックします), Scale で " Normalize Scale " を on にします. すると,Epirecon Properties のウィンドウは下のように なっているはずです.

Epirecon Properties Window

Epirecon Properties のウィンドウの右側の 列にある Output Directory を,EPI 画像を 構成する Pファイルを保存したディレクトリ (ここでは /abe/seminar/070323ko/EPI1)にします. Output Directory 欄の右側にある,フォルダのボタン (下図)を押してください.

Output Directory

Output Directory を選択する,次のようなウィンドウが開きます.

Output Directory

デフォルトでは, Output Directory として指定したいディレクトリとは まったく別の場所のディレクトリが選択されているので, ディレクトリ構造の一番上に示されているスラッシュ(/) をダブルクリックしてルートディレクトリまで戻ります.

Output Directory

home → abe → seminar → 070323ko → EPI1 と, 目的のディレクトリまで順にダブルクリックします.あるいは, 目的のディレクトリが見えるところまでディレクトリを順にクリックし, 目的のディレクトリを1回クリックします. 目的のディレクトリが選択されたら,[OK] ボタンを押します.

Output Directory

Output Directory の欄には,次の図のようにディレクトリが 指定されます.

Output Directory

Epirecon Properties のウィンドウの 右下にある Working Directory を,Output Directory と 同様に,EPI 画像を 構成する Pファイルを保存したディレクトリ (ここでは /abe/seminar/070323ko/EPI1)にします. Working Directory 欄の右側にある,フォルダのボタン (下図)を押してください.

Working Directory

デフォルトで,Output Directory に指定したディレクトリが 選択されています.このまま [OK] ボタンを押します.

Working Directory

ここまでの作業で,Epirecon Properties ウィンドウは 次のようになっているはずです. ウィンドウ左下の [OK] ボタンを押します.

Epirecon Properties Window

EPI イメージを構成するためのデータである Pファイルを 選択します.Open Image ウィンドウの Directories: という 欄に表示されるディレクトリをダブルクリックして, 目的のディレクトリまで進みます. 以下の図の例では,最初の状態ではユーザーのホームディレクトリである abe という ディレクトリにいますので, seminar → 070323ko → EPI1 と,順にダブルクリックします. ディレクトリをひとつ上がるときには,Directories: リストの 最上段にある「..」をダブルクリックします.

Select P file directory

Select P file directory

Select P file directory

EPI1 というディレクトリにたどり着くと,ftp で lx-mr から 転送した P03584.7 というファイルと,いくつかの dat ファイル が,Files: の欄に表示されています. P03584.7 という Pファイルをマウスで左クリックして選択し, [Open] ボタンを押します.

Open P file

画像を開くのに少し時間がかかります.この間, MEDx のウィンドウと作業フォルダのメニューに並んでいる 緑色の四角が赤くなります.

now processing

EPI 画像が開かれると,MEDx の作業フォルダは次のように 画像の一覧が表示されます.以下の図では,E4127S3.1(1/40) から E4127S3.40(1/40)まで,40 枚(実際には,1枚の画像の中に 複数のスライスが含まれます)の EPI 画像が 表示されています.ウィンドウ上部に GROUP: E4127S3 という グループ番号が表示されています.MEDx の作業フォルダでは, ひとつの Pファイルを開くたびに(つまり,実験のセッションごとに), ひとつのグループが作られます.どのセッションがどのグループに 対応するか,メモをしておくとよいでしょう. あとで,EPI 画像を AVW(Analyze)フォーマットで保存するときに, Page Manager というツールを使って画像一覧のページを 表示させます.このとき,このグループ番号をたよりに 目的のページを見つけます.

Open P file

実際の画像は,MEDx の作業フォルダで,次のページから 表示されています.フォルダ上部にある右向きの矢印(下図) をマウスで左クリックしてみてください.

go to first epi image

最初の EPI 画像が表示されます.

first epi image

7.体動チェック

ひとつの実験セッションが終了したら,次のセッションの撮像準備を している間に,終了した実験セッションでの, 参加者の頭部の動きをチェックをするとよいでしょう. このチェックは必要不可欠なものではありませんが, 頭部の動きが大きいときには,次のセッションの前に参加者に注意を 促すことができます. 動きのチェックは MEDx のツールボックスから SPM の モジュールを呼び出して行います.

動きのチェックを行うセッションの EPI 画像の一覧が 表示された状態(下図)で,ツールボックスのボタン (ハンマーとペンチのマーク)をマウスで左クリックします.

MEDx toolbox button

次のようなツールボックスのウィンドウが現れます.

MEDx toolbox window

マウスの左ボタンで [SPM Modules] というボタンを押します. そこから SPM Modules → SPM96 → Realign... と順に たどって,Realign を選択します.

spm96

次のような,SPM Realignment というウィンドウが現れます.

realign

Input Modality が PET になっているので,このボタンを 押して fMRI に変更します.

realign

Output Options が Realign All Images になっているので, このボタンを押して Create Mean Image Only に変更します.

realign

Algorithm Parameters は撮像した EPI イメージの 数と TR によって適切なものを選択します. ここでは,EPI イメージは40枚,TR は3秒なので, 1st Order + Spin History (for TR < 4s, n > 40) を 選択します.

realign

SPM Realignment ウィンドウ左下の [OK] ボタンを押すと, SPM96 の Realignment(motion correction)が始まります. 処理中であることを示す Progress というウィンドウが現れ, 処理の進行状況が表示されます.

realign

処理が終了すると,MEDx の作業フォルダで,上部に並んでいる ボタンの一番右にある,ノートのようなボタンが黄色に変わります. このボタンを押してください.

realign

Notebook というウィンドウが現れます.

realign

Display/Edit Notebook という欄に表示されている文字 (ここでは,SPM Realignment to "E4127S3.1)をマウスで 左クリックし,左下の [Display/Edit] ボタンを押します.

realign

次のようにブラウザが起動します.

realign

表示されている画面を下の方にスクロールしてください. Realignment の結果が表示されています.

realign

ひとつのセッションでは,頭の動きが 0.5mm 程度に収まっていてほしいものです. また,急激な動きがないことが望まれます. もし,頭の動きがかなり大きかったり,急激な動きがあるときには, 次のセッションの前に参加者に注意を与えるとよいでしょう.たとえば, 「今のセッションは,頭の動きが少し大きかったようです. 頭が動くとノイズが生じます.意識できる動きではないですが, 頭を動かさないように注意して課題に取り組んでください」 などと話します.

8.EPI 画像の保存(AVW フォーマット)

MEDx で開いた EPI 画像を AVW(Analyze)フォーマットで 保存します.これを行うためには, MEDx の作業フォルダで, 保存したいセッションの EPI 画像の一覧が示されている ページ(下図)が開かれている必要があります.

group E4127S3

もし,あるセッションの EPI 画像の一覧が表示されいる ページが開かれていないなら,そのページに移動します. MEDx の作業フォルダの " Page " メニューから, " Page Manager... " を選択します.

open Page Manager

次のような Page Manager というウィンドウが現れます.

Page Manager Window

Type of Pages で Groups にチェックを入れてください.

Type of Pages

List of Pages から,目的の実験セッションに対応する グループを選択して,[Goto Page] ボタンを押します. 下図で選択されている E4127S3 というグループ番号は, MEDx で EPI 画像を開いたときに与えられたものです. ひとつの Pファイルを開くたびに(つまり,実験のセッションごとに), ひとつのグループが作られます.複数の実験セッションが あるときには,実験セッションの数だけグループ番号があります. どの実験セッションがどのグループ番号に対応するかを メモしておいて,ここで適切なグループを選択します.

Select group

AVW ファイルの作成には,MEDx で用意されている スクリプトファイルを用います. MEDx の " File " メニューから, " ImageScript Execution... " を選択します.

Select ImageScript Execution

ImageScript Execution というウィンドウが現れます. Script File という欄の右側にあるフォルダのボタンを マウスで左クリックしてください.

ImageScript Execution window

Select A File という,スクリプトファイルの選択を 求めるウィンドウが現れます.

Select script file

Files: という欄に表示されているスクリプトファイルの一覧を 下の方にスクロールさせて,SaveAVW.tcl というファイルを選択し, [OK] ボタンを押します.

Select SaveAVW.tcl

ImageScript Execution というウィンドウの Script File の 欄に,/usr/local/medx/tcl/SaveAVW.tcl と表示されます. [OK] ボタンを押します.

SaveAVW.tcl

Save AVW Files というウィンドウが現れます. このウィンドウにある Directory という欄に, AVW ファイルを保存したいディレクトリ(ここでは, /home/abe/seminar/070323ko/EPI1)を入力します.

Save AVW Files window

ディレクトリの入力には簡単な方法があります. コマンドウィンドウで,入力したいディレクトリに 移動してください.そこで pwd と打って Enter キーを 押します.pwd は現在の作業ディレクトリを表示するコマンドで, print working directory の略です.ここでは, /home/abe/seminar/070323ko/EPI1 と表示されます.

Save AVW Files window

AVW ファイルを保存したいディレクトリが表示されたら, マウスの左ボタンをドラッグしてその文字列を選択します.

drag EPI1 directory

Save AVW Files というウィンドウの Directory という 欄(空欄になっています)にマウスのカーソルを合わせ, マウスの中央のボタン(3つ並んでいるうちの中央)を 押します.すると,先ほどマウスの左ボタンで選択した 文字列がペーストされます.

input EPI directory

Root Name は,作成される AVW ファイルの先頭につけられる 文字列です.ここでは 1_EPI という Root Name をつけることにします. 実験セッションが複数あるときには,順に 2_EPI,3_EPI,... という Root Name をつけてゆけばよいでしょう. Root Name を入力したら [OK] ボタンを押します.

Root Name

MEDx の作業フォルダのページが進んでゆきます. ウィンドウ上部に画像(ボリューム)の番号が 表示されます.VOLUME: E4127S3.40 というように, 実験セッション最後のEPI 画像が表示されたら,AVW ファイルの作成は終了です. (ここでは EPI 画像の数は 40 枚なので,VOLUME の最後の番号 が 40 になっています.)

last volume

コマンドウィンドウで,AVW ファイルを保存した はずの EPI1 ディレクトリに移動し,ls コマンドで このディレクトリの内容を表示させてください. ディレクトリの階層をひとつあがるには,cd ..(cd のあとに スペース,つづいてピリオド2つ)と入力します.

last volume

AVW(Analyze)ファイルは,ヘッダー(hdr)とイメージ(img) で一組です.1_EPI0001.hdr および 1_EPI0001.img から, 1_EPI0040.hdr および 1_EPI0040.img まで, 40 組のファイルが作成されています.ファイルの番号は, 実験セッションでの時間順についています. 1_EPI0001.hdr および 1_EPI0001.img が実験セッションの 最初に取得されたイメージ, 1_EPI0040.hdr および 1_EPI0040.img が実験セッションの 最後に取得されたイメージです.

9.データ圧縮と移動

実験データを圧縮し,USB メモリなどに保存して 研究室に持ち帰ることができるようにします.

コマンドウィンドウで,参加者のディレクトリ(070323ko) が見えるところ(参加者のディレクトリのひとつ上)に 移動してください.

データの入っているディレクトリをひとまとめにして ファイルにします.これには tar というコマンドを用います. tar__cf__[作成する tar ファイルの名前]__[まとめるディレクトリ名] (__ はスペースです)と打って,Enter キーを押します. ここでは,作成するファイル名を 070323ko.tar としているので, tar cf 070323ko.tar 070323ko と入力しています. cf は tar コマンドの引数です.c はディレクトリを まとめて tar ファイルにすることを意味します.f は tar ファイルの 名前を指定する(ここでは 070323ko.tar)ことを意味します.

make tar file

コマンドが入力できる状態に戻ったら,ls コマンドで ディレクトリの内容を表示してください. 070323ko というディレクトリの他に, 作成された 070323ko.tar というファイルが見えます.

make tar file

作成された tar ファイルを圧縮します.ファイルを圧縮する ためのコマンドは gzip です. gzip [圧縮するファイル名](gzip のあとにスペース)と 入力します.ここでは,gzip 070323ko.tar と入力しています.

make zip file

コマンドが入力できる状態に戻ったら,ls コマンドで ディレクトリの内容を表示してください. 070323ko.tar というファイルはなくなり, 070323ko.tar.gz という圧縮ファイルが作成されています.

make zip file

10.データのコピー

作成されたデータファイル(070323ko.tar.gz)を 何らかの記憶媒体に移して研究室に持ち帰ります. ここでは,データファイルをウィンドウズのディレクトリに 移動し,ウィンドウズを起動してデータを何らかの記憶媒体に コピーする方法を示します.

ウィンドウズディレクトリへの zip ファイルの移動は, スーパーユーザ権限でないと行うことができません. zip ファイルの見えるディレクトリで,su という コマンドを打ちます.これはユーザーを切り替える コマンドで,switch user の略です. パスワードをたずねられますので,パスワードを入力します.

switch user

ウィンドウズのデータディレクトリは win_d です. このディレクトリの下に seminar というディレクトリ があり,そこにデータファイルを移動します. データを移動するコマンドは mv です. mv は move の略です.mv__[移動するファイル名]__[移動先] (__ はスペースです)と打って Enter キーを押します. ここでは,mv 070323ko.tar.gz /win_d/seminar/ と 入力します.

move file

「許可されていない操作です」と表示されますが,問題ありません. cd コマンドで,ウィンドウズディレクトリに移動し, データが移動されていることを確認しましょう. cd /win_d/seminar と入力して Enter キーを押します.

move to win_d

ls コマンドで /win_d/seminar ディレクトリの内容を 表示しましょう.070323ko.tar.gz というファイルが見えます.

ls at windows seminar directory

exit と打って Enter キーを押し,スーパーユーザーから もとのユーザー(abe)に戻ります.

exit super user

/home/abe/seminar ディレクトリの下にある 070323ko ディレクトリは, ディスクスペース節約のために圧縮しておきましょう. 圧縮の手順は「9.データ圧縮と移動」で説明したのと 同じです.ただし,圧縮の前に,hdr ファイルと img ファイルは 消去しておくとよいでしょう.これらのファイルは Pファイル と dat ファイルを残しておけばそこから作成することができます.

cd コマンドで /home/semimar/070323ko/EPI1 という ディレクトリに移動します.ls コマンドでディレクトリの内容を 表示すると,hdr ファイルと img ファイルがあることが わかります.

show avw files

ファイルを消去するコマンドは rm です.これは remove の 略です.rm *.img(rm のあとにスペース)と打って Enter キー を押します.*.img は,拡張子が img のすべてのファイルという 意味です.

remove img files

続いて,rm *.hdr と入力して hdr ファイルを消します (hdr ファイルと img ファイルを消す順は どちらからでもかまいません).

remove hdr files

ls コマンドで EPI1 ディレクトリの内容を表示します. hdr ファイルと img ファイルが消去され, Pファイルと dat ファイルだけが残っています.

EPI1 directory

参加者のディレクトリ(070323ko)が見えるところに 移動し,tar コマンドによる参加者ディレクトリのまとめと, gzip コマンドによる tar ファイルの圧縮を行います.

Linux から抜けて Windows を起動します.

「11.MEDx2003 の終了」に説明されている手順にしたがいます. ただし,ログアウト時に 「本当にログアウトしますか?」というメッセージが表示されたとき, 「再起動」にチェックを入れて [はい] ボタンを押します.

logout Linux

コンピュータが再起動し,OS を選択する画面が現れたら, 下向き矢印キーを続けて押して Windows XP を選択し,Enter キーを押します.

Windows XP が起動したら,D ドライブの内容をエクスプローラ で表示させます.seminar ディレクトリの中に 圧縮されたデータファイルがありますから,これを 何らかの記録媒体に移して研究室に持ち帰ります. D ドライブにあるデータファイルは,記録媒体に データをコピーしたら消去しておいてください.

11.MEDx2003 の終了

ウィンドウズが起動されている状態なら,通常のウィンドウズ 終了の手順を踏んでください.Linux が起動されている 状態からコンピュータ(MEDx2003)を終了するには, 以下の手順に従ってください.

起動させているソフトウェアをすべて終了させます. コマンドウィンドウは exit と入力すれば終了できます.

MEDx の作業フォルダは," Folder " メニュー から " Close Window " を選んでください.

close MEDx folder

作業フォルダの内容を保存するかどうかをたずねられます. これは必要ないので,[Discard Changes] ボタンを押して フォルダを閉じます.

close MEDx folder

もしフォルダの内容を保存したいのでれば,[Save Changes] ボタンを 押してください.Save Folder As というウィンドウが現れます.

save MEDx folder

Directories の欄に表示されるディレクトリをダブルクリックして, この実験での参加者のディレクトリ(ここでは /abe/070323ko/) に移動します. ディレクトリをひとつ上がるときには,Directories: リストの 最上段にある「..」をダブルクリックします. 参加者のディレクトリに移動したら,Selection: の 欄にフォルダのタイトル(ここでは medx としました)を入力し, [Save] ボタンを押します.

save MEDx folder

MEDx のウィンドウは," File " メニュー から " Exit All " を選択して閉じます.

close MEDx

ソフトウェアおよびウィンドウをすべて閉じたら, 画面左下の,足跡のようなマークをマウスで左クリックします. マウスのカーソルをあわせると「メインメニュー」と表示されます.

logout Linux

「ログアウト」をマウスで左クリックします.

logout Linux

「本当にログアウトしますか?」というメッセージが表示されます. 「ログアウト」にチェックが入っていることを 確認して [はい] ボタンを押します.

logout Linux

Linux がシャットダウンされ,コンピュータの電源が自動的に切れます.

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公開開始日:2007年3月22日
更新日:2007年4月10日
作成者:寺尾敦(Atsushi TERAO)
連絡先:atsushi [あっとまーく] irc. aoyama. ac. jp